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病院の特長

IVR(画像下治療)センター

センター長 中澤哲郎 (画像診断科副部長)

はじめに

 “IVR”とは、聞き慣れない言葉だと思います。正確には“Interventional Radiology”、日本語では「画像下治療」と訳しております。文字通り、X線(レントゲン)やCT、超音波などの画像診断装置を用いながら、標的となる病気の治療を行います。いわゆる「カテーテル治療」もIVR治療の一部ではありますが、その他にも様々な治療・処置を行います。当施設では、心臓・下肢動脈領域は心臓血管センター、胸腹部大動脈は低侵襲性心血管治療センター、脳・頚動脈領域は脳卒中センターが担当しており、IVRセンターでは、それ以外の全身を対象に治療を行なっております。

主要疾患

血管系:門脈圧亢進症(胃静脈瘤、その他の内臓静脈瘤、脾機能亢進症(血小板減少症)、門脈血栓症など)、内蔵動脈瘤、大動脈ステントグラフト留置後のEndoleak、動脈血栓溶解・吸引、動脈狭窄・閉塞症、腎血管性高血圧、血管奇形、副腎静脈サンプリング

実質臓器:肝細胞癌、転移性肝癌、子宮筋腫、多発性嚢胞腎、腎血管筋脂肪腫、膀胱癌、頭頸部癌

出血:消化管出血(憩室出血、潰瘍出血、悪性腫瘍出血など)、産科出血、喀血・血胸、腎出血、膀胱出血、術後出血、高エネルギー外傷による臓器損傷・出血

非血管系:膿瘍ドレナージ、腫瘍生検

手技の実際 

 これら様々な治療は、各診療科との蜜な連携を元に施行しております。
 消化器内科・外科と連携して、肝細胞癌(HCC)に対する抗癌剤を用いた動注化学塞栓療法(TACE)を行っています。これまでリピオドールを用いたconventional TACEを行ってきましたが、2014年4月からは薬剤溶出性ビーズ(DEB; Drug Eluting Bead)を導入し、より患者様に負担の少ない治療法としてDEB-TACEを施行しています。
 頭頚部腫瘍に対しては、耳鼻科・口腔外科と連携し、抗癌剤動注療法を行っています。
緊急性を必要とする様々な症例にも対応しています。消化管出血として多いのは憩室出血で、内視鏡医と連携して治療を行っています。肝硬変の患者様で多いのは静脈瘤破裂ですが、食道と比べて胃の静脈瘤は内視鏡での治療が難しく、カテーテルによる治療(BRTO, PTOなど)を行います。肝硬変進行により血小板が低い場合には、部分的脾動脈塞栓術(PSE)を行います。
 呼吸器内科との連携では、喀血の症例に対し、気管支動脈塞栓術(BAE)を行います。
産婦人科との連携では、2014年4月より保険適応となりました、子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術(UAE)を行っています。産後出血にも対応しております。
 泌尿器科との連携では、多発性嚢胞腎の症例に対して、腎動脈の塞栓術を施行します。腹部膨満感、高血圧などに良好な効果を得ることができます。
その他、血管奇形(AVM/AVF)、内臓動脈瘤、術後出血に対する塞栓などにも対応しています。また、カテーテル治療以外には、膿瘍のドレナージや深部腫瘤の生検(CT下、コーンビームCT下、エコー下)なども行います。
 今後は、さらに症例の範囲の拡大を目指し、特に進行悪性腫瘍に対する緩和医療としての動注化学塞栓療法の導入を試みています。転移性肝癌、肺癌、乳癌、膀胱癌、転移性骨腫瘍などに対する有用性が期待されています。
 設備としては、最新のbi-plane IVR-CTシステムを用いて、血管造影下のCTを撮像することが可能です。これにより、適切な血管の選択および注入、適切な経路での穿刺を行うことができ、術の成功および安全に大きく寄与しています。
 救急外来室にも、IVR-CTシステムがあり、CTおよびDSAを必要とする手技に有用です。
 また、看護師、放射線技師とも、経験豊富なスタッフで構成されており、手技の成功に大きく役立っています。

IVR手技

 

 診療実績

診療実績

学会認定

日本医学放射線学会放射線科専門医総合修練機関
日本核医学会専門医教育病院
日本IVR学会IVR専門医修練認定施設
日本救急撮影技師認定機構指定実地研修施設

スタッフ

中央部門・画像診断科スタッフ欄をご覧ください。

診療科からのお知らせ

 IVRセンター設立に併せ、2014年11月よりIVRセンター外来を開設し、毎週木曜日14:00と15:00に診察を行っております。初診の患者様も、かかりつけの医師から地域連携センターを通じて予約を取って頂けます。診察の上、当科での処置を行う場合には、関係各科と協力して治療を行うことになります。