子宮筋腫治療センター
センター長 竹村 昌彦(産科・婦人科主任部長)
患者のみなさまへ
特色
40代後半の女性では、半数近い方が子宮筋腫を持っていると言われています。そのうちで症状を呈するのはわずかの方だけで、症状がなければ通常は特に治療は必要ではないことも多い病気です。しかし、子宮筋腫などが原因となる過多月経は、重症の貧血の原因となります。手術が安全にできなかった20世紀はじめまでは、このような貧血のために多くの女性が亡くなっていた恐ろしい病気でした。
子宮を摘出する手術が安全に行えるようになって、子宮筋腫や過多月経の治療は安全に行うことができるようになりましたが、子宮を取ることで、精神的な痛みを感じられる方にとっては辛い治療となっていました。
現在では、子宮を取らない治療法が様々に開発されています。また、子宮を取る場合にもお腹に傷をつけない方法や、小さな傷だけで実施できる方法を選択できる場合も多くあります。
当センターでは、現在日本で行われているほとんどすべての治療法を実施しております。患者さんの病状や、何を大切に考えられるか、にあわせて、その方にとっての最適の治療法はひとりひとり違ってきます。
的確な診断と、丁寧な話し合いを通じて、積極的な治療をしないという選択肢も含めて、最適な治療法を決定し、実施いたします。
患者様のご紹介は、産婦人科外来へお願いいたします。
医療関係者のみなさまへ
主要疾患
子宮筋腫(漿膜下筋腫、筋層内筋腫、粘膜下筋腫)
子宮腺筋症
過多月経(機能性、器質性)
診療実績 2022年
子宮摘出術 54例
開腹手術 10例
腹腔鏡手術 39例
ロボット補助腹腔鏡手術 4例
腟式手術 1例
子宮筋腫摘出術(子宮温存手術) 23例
開腹手術 0例
腹腔鏡手術 10例
子宮鏡手術 13例
子宮動脈塞栓術(UAE) 3例
子宮内膜破壊術(MEA) 2例
内科的治療
閉経誘導治療
IUS(ミレーナ®)による症状コントロール
学会認定
日本産婦人科内視鏡学会技術認定医修練施設(腹腔鏡・子宮鏡)
日本IVR学会IVR専門医修練認定施設