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患者のみなさまへ

心臓血管センター

心臓血管センター 独自ホームページを作成しました

心臓血管センターについて、より詳しいホームページを公開中です。

特色 

 2007年4月よりCCU2床の増床(計6床)を契機に心臓血管センターを開設し、さらに2015年4月には心臓カテーテル専用室を一新・増築(2室)しました。超急性期から回復期まで一貫した治療を提供できる大阪市南地域の中核病院として、専門性の高い包括的診療を府民の皆様に提供しています。
  心臓血管センターはCCU・ICU・心臓内科・心臓血管外科・麻酔科・リハビリテーション科・画像診断科などの各診療科・部門が連携し、超急性期から回復期まで包括的に心臓血管疾患の治療を行っています。超急性期においては、循環器専門医が24時間待機し、患者様の受け入れや専門的治療にあたり、心疾患集中治療室(CCU)やICUで専門スタッフが治療・看護・急性期リハビリテーションを行います。
 急性心筋梗塞・不安定狭心症などの急性冠症候群に対しては24時間体制で冠動脈形成術(PCI)等を含む再灌流療法・血行再建術を施行しています。急性心筋梗塞の重篤な合併症(心破裂・乳頭筋断裂による重症心不全)に対しては緊急手術も行えます。重症の急性心不全に対する循環補助として大動脈内バルーンパンピング(IABP)・経皮的心肺補助装置(PCPS)以外に、2019年12月よりIMPELLAを導入しました。解離性大動脈瘤・大動脈瘤破裂に対しては緊急手術からステントグラフトを用いた低侵襲治療も行っています。2014年10月より導入した(関西で6施設目)経皮的大動脈弁置換術(TAVI)は順調に症例数を積み重ねており、2019年度にはTAVI専門施設・TAV in SAV(機能不全に陥った外科生体弁へのTAVI)施行施設として認定されました。2019年1月より手術リスクの高い重症僧帽弁閉鎖不全に対しての経皮的僧帽弁形成術(MitraClip)を導入し、さらに2021年1月より経皮的左心耳閉鎖術(WATCHMAN)を、11月より経皮的卵円孔閉鎖術を開始しました。
 CCU・ICUを退室した後は心臓血管系専門病棟で治療を継続します。さらにリハビリテーションが必要な患者様は、回復期リハビリテーション病棟で自宅退院を目標にリハビリを行い、病棟スタッフ・リハビリスタッフ・ソーシャルワーカーが、退院に向けての自宅環境整備や介護サービスの準備を支援します。

主要疾患

  • 急性心筋梗塞・不安定狭心症を含む急性冠症候群
  • 急性心不全
  • 急性肺塞栓症
  • 致死性不整脈
  • 弁膜症
  • 急性大動脈解離
  • 胸腹部大動脈瘤(破裂性を含む)
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 急性下肢動脈血栓症など  

主要検査(特殊検査)

  1. 経胸壁心エコー、経食道心エコー、頚動脈エコー、末梢動脈エコー
  2. MDCT、3DCTA
  3. MRA、MIRI 
  4. 心血管造影 
  5. 各種心筋シンチ
  6. 特殊心電図(体表面・ホルターを含む)
  7. 電気生理学的検査

診療実績 

 2023年の実績の詳細は心臓内科・心臓血管外科の項に譲りますが、ここではCCU・ICUの診療実績を中心に述べます。 2023年CCU入室した患者数は567人(急性心不全292人、急性冠症候群135人、重症不整脈39人、その他101人でした(図2)。昨今、心不全パンデミックと呼ばれているように、急性心不全入院患者はCCU開設以来最も多い人数となりました。CCU入室患者の平均年齢、性別(男性割合)、平均在室日数は各々76±13(27~102)才、56%、3.8±3.4(1~34)日、死亡率は3.2%でした。一方、ICUに入室した心臓血管系疾患緊急及び準緊急入院患者数は37人(急性大動脈解離12人、大動脈瘤切迫破裂など4人、急性冠症候群6人(左室破裂1人)、急性末梢動脈閉塞症など3人、急性僧帽弁閉鎖不全症1人、大動脈弁狭窄症1人、感染性心内膜炎1人、急性肺動脈血栓塞栓症1人、その他8人)でした(図3)。ICU入室患者の平均年齢、性別(男性割合)、平均在室日数は各々67±13(37~89)才、73%、6.7±12.2(1~68)日であり、死亡率は10.8%でした。
 当センターは、心筋梗塞・狭心症などの虚血性心疾患は当然のこと、重症心不全、重症不整脈、重症大血管疾患に至るまで、あらゆる循環器疾患に対して実績を残してまいりました。

(1)急性心筋梗塞に対しては積極的に冠動脈形成術(PCI)を施行し、大動脈内バルーンパンピング(IABP)・経皮的心肺補助装置(PCPS)の補助循環装置を積極的に使用しております。当センターでは院外心肺停止を合併する重症の急性心筋梗塞症例が多いのが特徴でありますが、それを除いた死亡率は大阪の他の循環器専門施設よりも有意に低く、救命率が高いことが実証されています(図4)。さらに、慢性完全閉塞病変を含む複雑な病変に対し高度な技術を要するPCI・EVT(末梢血管形成術)も、各種画モダリティ(血管内超音波検査:IVUSや光干渉断層法:OCT)を駆使し積極的に行っています(図5)。また、その際、造影剤腎症を最小限にする治療法も開発しております。

(2)慢性心不全患者における薬物療法の一つであるβブロッカー療法を日本で最初に導入し、現在まで慢性心不全に対する病態把握・新しい戦略についての多くの知見を得ています。さらにPCPS・IABPなどの補助循環で改善しない重症心不全においてはIMPELLAを導入しました(2023年23例施行)。

(3)高周波カテーテルアブレーションの専門医を複数名有し、従来の立体画像診断・治療支援機器である「CARTO System」以外に、平成29年度には超高解度3次元マッピングシステム(Rhythima)を導入し(図5)、難治性の複雑な不整脈に対しても積極的に診療を行っています。

(4)  重症心不全の再同期療法(CRT)や突然死予防の植え込み型除細動器(ICD)の認定施設となっています(植え込み実績に関しては心臓内科ホームページをご参照ください)。

(5)閉塞性肥大型心筋症に対する経皮的中隔心筋焼灼術(PTSMA)を積極的に行っています(2023年までに計27例施行)。

(6)従来よりハイブリッド手術室で大動脈瘤に対するステントグラフト治療を積極的に行っておりました(日本での第一例目を1993年に施行)。2014年8月にはこの手術室をTAVI施行のために整備し、同年10月よりTAVIを開始しました。2018年4月からは新棟のハイブリッド手術室でTAVIを毎月6-7例行っております(図6;2023年89例;累積548例施行)、MitraClipは毎月2-4例前後施行しております(2023年46例;累積146例施行)。

図1 CCU入室患者数の年次推移

図1

図2 CCU入室患者疾患の内訳(2023年)

急性心不全急性冠症候群重症不整脈その他
292 135 39 101

図2

図3 ICU緊急入室患者疾患の内訳(2023年)

急性大動脈解離大動脈瘤切迫
破裂など
急性冠症候群急性末梢動脈
塞栓症など
急性僧帽弁
閉鎖不全症
感染性
心内膜炎
急性肺動脈
血栓塞栓症
その他
12 4 6 3 2 1 1 8

図3

図4 急性心筋梗塞(AMI)の院内死亡率/来院時心肺停止(CPA)症例率:他施設との比較(’98~’07)

各種画像モダリティ(IVUS/OCT)を駆使したPCI

図5 改装したカテ室でのPCIとアブレーションの実際

図5

図6 新ハイブリッド手術室で行われる経皮的大動脈弁置換術(TAVI)

図6

学会認定

心臓内科・心臓血管外科各部門参照

スタッフ

以下のリンクをご覧下さい
心臓内科
心臓血管外科
リハビリテーション科

診療科からのお知らせ

 当センターは地域の医院・診療所と連携を取りながら患者のフォローを行っています。退院後はホームドクターと一緒に、高血圧・糖尿病などの基礎疾患治療は勿論のこと、心筋梗塞再発予防・心不全再入院予防治療を継続します。平成26年不整脈科の開設以後、心房細動外来(火曜日午後)・不整脈外来(水曜日・木曜日)を設け、心房細動・その他の不整脈に対するアブレーションを含めた診療を積極的に行っています。さらに、経皮的大動脈弁置換術(TAVI)外来(詳細は心臓内科・低侵襲心血管治療センター参照)を毎日設けており、手術ハイリスクの重症大動脈弁狭窄症患者にTAVI治療を行っています。平成29年4月には弁膜症外来を設け(水曜日)、重症僧帽弁閉鎖不全症などの弁膜症一般も診療し、手術ハイリスクの重症僧帽弁閉鎖不全患者にはMitraClip治療を行っております。

リンク先

リンク名称URL
心臓血管センターfacebook http://facebook.com/opho.cvs
心臓内科 https://www.gh.opho.jp/patient/17/1/5.html
心臓血管外科 https://www.gh.opho.jp/patient/17/2/5.html
低侵襲心血管病センター https://www.gh.opho.jp/patient/17/4/9.html