救急診療科
高度救命救急センター・基幹災害医療センター独自ホームページ公開中
高度救命救急センター・基幹災害医療センターについて、より詳しいホームページを公開中です。
特色
高度救命救急センターはその高度という呼び方から、救命救急センターの機能が「より優れている」という印象を持ちますが、実際は、重症熱傷・切断肢・中毒への対応を求められる救命救急センターを「高度救命救急センター」と呼び、平成5年4月第一号が選定されて以来、平成22年4月までに23施設が登録されていました。
しかしながら、真の意味で救命救急センター機能が「より優れている」ためには、特殊な疾患を診察治療できるというだけでは不十分です。これからの高度救命センターは救急医療崩壊を食い止めるために眼前の課題を解決するシステムをもっている“総合的により高度な機能をもつ救命救急センター”であり、当センターはその位置づけに極めて相応しい機能を有する医療機関であることが認められ、平成22年7月22日に全国で25番目の高度救命救急センターの認定を受けました。平成29 年3月末現在では全国で36施設あります。
高度救命救急センターの構成を図1に示します。救急診療科が救命救急部門と称するTCU18床、脳神経内科、脳神経外科がSCUとして6床、心臓内科、心臓血管外科がCCUを6床を担当し、トータル30床が高度救命救急センターです。 TCUは救急診療科の救急医が専従し、ショック・外傷・臓器不全・敗血症・中毒・熱傷や心肺停止などの救命処置が必要な症例を診療します。SCU、CCUは脳神経内科・脳神経外科、心臓内科・心臓血管外科の医師が兼任します。なお重症患者が対象であるため、救急隊による直接搬入例と医療機関からの紹介に限定し、入院を原則としています。
<連絡方法>
それぞれの当直医がホットラインを持っており、直接に担当医と連絡が取れます。TCUは主として重症患者を対象にしております。SCU、CCUは平成21年12月より二次救急告示を行い、重症患者のみならず、救急隊から搬送依頼がある入院必要症例を積極的に受け入れています。搬送後もSCU、CCU、TCUが相互に協力して高度救命救急センターとして検査・診断を行い、各病態に該当する部門で入院治療を行います。
主要疾患・病態
救命救急部門:ショック、外傷(頭部・胸部・腹部・骨盤・四肢・多発外傷)、臓器不全、重症感染症、敗血症、急性腹症、中毒、熱傷、心臓・血管系急性疾患、脳卒中、および救命処置が必要な重篤救急患者
脳卒中部門:脳梗塞、くも膜下出血、脳出血
心臓部門:急性心筋梗塞、急性冠症候群、急性心不全、急性肺梗塞、致死性不整脈など
主要検査・処置
CT Scan、MRI・MRA、緊急血管造影、心臓カテーテル検査,coronary intervention、脳血管障害(梗塞・出血・CCF)に対する血管内治療(経静脈を含む血栓溶解療法・動脈瘤内のコイル留置・ステントなど)、出血に対する動脈塞栓術、下大静脈フィルター挿入、内視鏡的止血、脳低温療法、血液浄化法、緊急ぺーシングなど、24時間対応可能。なお23年8月に救命センター1階にHybrid ERが完成しました。Hybrid ERとはCT検査と血管造影、TAEや手術が、一つのベッド上でシームレスに行うことができる初療室のことで、世界で初めて当センターに導入されました。診断と治療が迅速に行われることが期待されており、その有用性を世界に発信中です。
診療実績
2022年の来院患者総数は1517<1342>人で、入院患者数は1335<1206>人とコロナ禍と同等レベルになりました。救急隊による現場からの搬送が60<41>%でした。救急初期診療センター(ER部)からの入院が13<14>%を占めました。(図3)
入院例の傷病原因は疾病71<80>%、自損行為10<6>%、交通事故6<5>%の順でした。(図4)
内因性疾患は746<851>例であり、その内訳はコロナ重症肺炎を中心とした呼吸器疾患は352<579>例とかなり減少しました。2022年は波ごとに救命センター病床を全部コロナ化しなかったためと思われます。多臓器不全を含む、各種臓器不全や敗血症、それに引き続くDICなど続発症も重要な治療の対象となりました。外傷症例は246<163>例でした。頭部外傷48<35>例、四肢32<17>例、胸部外傷23<17>例、多発外傷87<52>例でした。
手術件数は393<273>例(気管切開を除く)で、四肢120<98>例、腹部74<46>例、胸部25<30>例、頭部32<27>例が多く、約52%が来院当日施行された緊急手術でした。血管造影は52<40>例でした。全て入院患者数の死亡率は23.1%<21.1>%で、CPA除く死亡率は8.0<13.1>%でした。
※<>内は2021年データー
DMAT
DMAT(Disaster Medical Assistance Team)
日本DMATと大阪府DMATとして教育を受けた災害派遣チームを数チーム有しており、緊急事態発生の際には、現地へ派遣することが可能です。大阪府内や厚生労働省が主催する訓練に積極的に参加しています。
大阪急性期・総合医療センターDMATについて詳しくは、こちらをご覧ください。
学会認定
- 日本救急医学会指導医認定施設
- 日本救急医学会専門医認定施設
- 日本外傷学会専門医認定施設
- 日本熱傷学会専門医認定施設
スタッフ
写真 | 職名 | 医師名 | 専門分野 | 学会認定など |
---|---|---|---|---|
主任 部長 |
藤見 聡 (ふじみ さとし) |
|
|
|
副部長 |
中堀 泰賢 |
|
|
|
副部長 |
木口 雄之 |
|
|
|
副部長 |
加藤 雅也 |
|
|
|
副部長 | 中本 直樹 (なかもと なおき) |
|
|
|
副部長 | 中西 泰造 (なかにし たいぞう) |
|
|
|
副部長 |
梅村 穣 |
|
|
|
医長 |
田中 淳 |
|||
診療 主任 |
渡邊 篤 (わたなべ あつし) |
|
|
|
診療 主任 |
岡本 啓志 |
|
||
診療 主任 |
道味 久弥 |
|
||
診療 主任 |
目黒 直仁 |
|
||
医員 |
西居 智信 |
|
||
医員 |
吉村 旬平 |
|
||
医員 |
金澤 佑紀 |
|
||
医員 |
下条 佳怜 |
|
||
医員 |
澤田 隆成 |
|
||
医員 |
佐藤 一輝 |
|
診療科からのお知らせ
救命救急センターは1年間365日24時間体制で、重症の外傷患者や心筋梗塞・脳卒中などの重症救急患者を受け入れ、初期治療から集中治療までを行っています。対象となる患者はすべて、救急隊による直送と医療機関からの紹介とさせていただきます。患者ご本人からのご希望による診療は行っていないことを、ご理解下さいますようお願いいたします。
リンク先
リンク名称 | URL |
---|---|
高度救命救急センター・基幹災害医療センター | http://www.osaka-pgmc.com/ |
DMAT | http://www.osaka-pgmc.com/hosp/dmat/ |
広域災害救急医療情報システム | https://www.wds.emis.go.jp/ |
大阪府医療機関情報システム | http://www.mfis.pref.osaka.jp/apqq/qq/men/pwtpmenult01.aspx |
日本救急医学会 | http://www.jaam.jp/index.html |
日本中毒学会 | http://jsct.umin.jp/ |
近畿救急医学研究会 | http://www.jaam-kinki.jp |