形成外科
特色
顔面や手足の外表奇形や新鮮外傷、皮膚・軟部組織の良性および悪性腫瘍、外傷や手術などにより生じた変形や欠損に対する外科的治療を主に行っています。他科と共同の再建手術も積極的に行っています。頭頚部癌(舌癌、咽頭癌、食道癌、歯肉癌など)切除後の再建や乳房再建を多く扱っております。乳房再建に関しては一次(乳癌切除と同時)再建、二次(過去の乳がん症例の)再建、それぞれ自家組織、シリコンインプラントを用いることが可能で、あらゆる再建に対応しております。また、皮膚癌の治療も積極的に行っており、センチネルリンパ節生検を用いたより侵襲の少ない治療を目指しています。最近では眼瞼下垂などの眼瞼疾患、血管内ラジオ波を用いた下肢静脈瘤の治療も数多く行っております。また、Qスイッチ・ルビーレーザーを用いたあざの治療も行なっています。
主要疾患
- 色素性母斑、粉瘤などの皮膚良性腫瘍および悪性黒色腫などの皮膚癌
- 眼瞼下垂、眼瞼内反症、眼瞼外反症などの眼瞼疾患
- 顔面骨骨折などの顔面外傷、切断指などの手足の外傷 、その他の体表の外傷
- 先天性眼瞼下垂、小耳症などの顔面の先天奇形、多指症、合指症などの手足の先天奇形、臍ヘルニアおよびその他の外表奇形
- 太田母斑、扁平母斑、異所性蒙古斑などのアザや外傷性色素沈着
- 頭頚部再建、乳房再建、顔面神経麻痺、手指欠損、下肢静脈瘤、陥入爪、皮膚潰瘍など
主要検査
- 超音波による皮膚・軟部組織腫瘍の診断
- カラードップラーを用いた下肢静脈瘤の血行動態の把握
- 3次元CTによる顔面骨形態・下肢静脈瘤の解析
- ICG(インドシアニングリーン)蛍光造影法とRiシンチ、ガンマープローブを併用したセンチネルリンパ節生検
診療実績
年間、入院手術を300~400件、外来手術を700~800件、レーザー治療を10~20件行なっています。なかでも頭頸部再建は約60件と数多くなっています。乳房再建は約10件行なっています。また、皮膚がんの治療は約100件、下肢静脈瘤の治療は血管内ラジオ波による治療を中心に60~70件、眼瞼下垂症・眼瞼内反症等の眼瞼の手術も約200件行っています。
学会認定
- 日本形成外科学会認定施設
- 日本乳房オンコプラスティックサージャーリー学会エキスパンダー・インプラント実施施設
- 下肢静脈瘤血管内焼灼術実施施設
形成外科トピックス
ISO9001:2015
形成外科部門及びQMS評価室、2018年3月に認証を取得しました。
ISO認証とは
国際規格として多くの優良企業が認証取得を受けており、安全な医療サービスを提供するための必要な要件を満たし、それを維持する仕組みが構築され、機能していることを第三者が確認、評価したものです。
最新の下肢静脈瘤治療を実施しています。
従来下肢静脈瘤の治療は、医療機関によって血管外科、形成外科、皮膚科などの診療科で行われてきましたが、当院では平成18年より形成外科にて下肢静脈瘤の診断から治療までを一貫して行っております。形成外科で下肢静脈瘤の手術を行うメリットとしては、形成外科独自の繊細な手法により、より整容面に留意した手術結果を得ることが出来ることです。 病態に応じて組織侵襲の少ない内翻式ストリッピング術、レーザーによる血管内焼灼術、注射による硬化療法など、患者様にとって侵襲の少ない手術を心がけてきました。
さらに、レーザーより安全性が高い、ラジオ波カテーテル治療装置を平成27年3月よりいち早く導入しております。ラジオ波カテーテル治療装置は、カテーテル内に装備されたセンサーによって「血管壁のみを選択的に」「効果を得るのに適切な温度を適切な時間だけ加える」ことができ、レーザーよりさらに侵襲が少ない治療が可能となっております。 今まで「症状はあるけど、手術までは・・・」と躊躇されていた患者様にも、安心して治療を受けていただけると考えております。
ラジオ波カテーテル治療装置(コヴィディエンジャパン株式会社)
スタッフ
写真 | 職名 | 医師名 | 専門分野 | 学会認定など |
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主任部長 | 福田 健児 (ふくだ けんじ) |
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診療主任 |
横川 愛 |
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医員 |
楠田 千佳 |
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レジデント |
新村 啓介 |
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レジデント |
伊月 梨紗 |
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診療科からのお知らせ
外来診療は、月・水・金の午前中です。急患以外のご受診はこの時間内でお願いします。
当科は、2017年より、外科系症例データベース事業(NCD)へ参加しています。