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病院紹介

臨床工学室

スタッフ

臨床工学室  室長 上野山 充
       主査 2名
       主任 3名
       技士 16名   計:21名

臨床工学技士(Clinical Engineer:CE)とは?

 主な業務として、生命維持管理装置の操作、医療機器の保守点検があります。生命維持管理装置とはその名の通り、患者様の生命維持のために使用される機器を指し、人工呼吸器や人工心肺装置、人工透析装置、補助循環装置などが含まれています。また医療機器に対して適切な保守点検を行うことで、機器の故障や動作不良などを発見し、医療事故を未然に防ぎ患者様に安全な医療を提供できるよう努めています。

2024年1月現在21名の臨床工学技士が在籍し、多種多様な医療機器を安全かつ効率よく使用できるように尽力し、患者様に質の高い医療を提供できるよう日々業務に取り組んでいます。

業務内容

 当センターでは夜間や休日にも対応できるよう24時間体制で臨床工学技士が常駐しています。また、各臨床工学技士が幅広い知識・技術を習得するためローテーションにて各業務に関わっています。

透析室業務

 血液浄化業務は臨床工学技士4名が担当し、人工透析室(14床)とICU・CCU・SCU・救急病棟での各種血液浄化療法(HD、HDF、CHDF、PE、DFPP、PMX、LCAP、GCAP、CART等)を行っています。
また、病棟の看護師を対象にした勉強会も随時行い、透析従事者研修および臨床工学技士の実習を受け入れています。

透析室業務

  2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年
血液透析  4616  4424  4021  3464  3426
病棟透析  414  333  271  413  350
血漿交換療法  133  107  109  82  114
GCAP/LCAP  25  9  88  29  19
LDL吸着  32  11  23  53  38
CRRT/ECUM  161  192  293  363  486

 

手術室業務

 手術室業務では主に心臓血管外科手術、脳神経外科手術、手術支援ロボットda Vinci、内視鏡を用いた手術の際に臨床工学技士が立ちあっています。またその他の手術で用いられる各医療機器の定期的な点検や、動作不良時の対応なども行っています。

  • 人工心肺装置
     心臓の手術中は安全な手術を行うため、患者様の心臓と肺の機能を一時的に停止して手術を行います。その間、患者様の心臓と肺の機能を代行し生命を維持するのが、人工心肺装置です。
     臨床工学技士はハートチームの一員として、人工心肺装置や心筋保護装置、自己血回収装置、補助循環装置などの周辺機器の操作、管理を2名で担当しています。安全で円滑な手術の進行をサポートしています。

人工心肺装置

  • 低侵襲手術
     ステントグラフトやTAVI、MitraClipの手術時に当院では臨床工学技士がデバイスの準備や、弁の準備、補助循環や除細動装置の操作などの業務にあたっています。

低侵襲手術

  • 神経刺激装置
     脳神経外科手術では脳や神経近くの操作を行いますので、手術の合併症として、麻痺やけいれんなどの後遺症が残る可能性があります。その合併症の発生を防ぐため、手術中に神経モニタリングを行い、患者様の正常な神経に異常が生じていないか確認しながら手術を行います。手術内容・手術部位によってモニタリングする対象が異なり、当院では様々な種類(経頭蓋MEP、脳表MEP、SEP、VEP、ABR、AMR、顔面神経等)のモニタリングを行っています。

    神経刺激装置 
  • 手術支援ロボットda Vinci
     手術支援ロボットda Vinciは2012年6月より当センターに導入され、現在、2台稼働しています。当センターでは泌尿器科、消化器外科、産婦人科の手術で手術支援ロボットが使用されております。臨床工学技士はda Vinciの機器セットアップ、清潔でのドレーピング、ロールイン・アウト、トラブル対応、保守管理を行っています。 

 daVinci

 

  2018年度 2019年度  2020年度 2021年度 2022年度 
人工心肺

126

128 108 139 110
Stent graft 129 108 90 96 90
TAVI 52 66 64 78 67
MitraClip 7 26 23 24 24
神経モニタリング 94 93 73 84 89
da Vinci 81 119 188 207 245

心臓カテーテル検査室業務

 心臓カテーテル検査室は現在3部屋稼働しており、カテーテルアブレーションやEPS(電気生理学的検査)、ペースメーカ植え込み術などを行う不整脈部門と、CAG(冠動脈造影)やPCI(経皮的冠動脈形成)、EVT(末梢血管カテーテル治療)などを行う虚血部門と主に2つの分野の医療を提供しています。

  • 不整脈部門
     心房細動などの不整脈治療を目的としたアブレーションを当院では年間400例以上行っており、近畿地方でも上位に入る件数です。
     アブレーションでは3次元マッピング装置を使用するため、その機器の準備や操作を主に行っています。また焼灼時の温度調整や、焼灼具合などの監視も臨床工学技士の業務です。従来のアブレーションでは焼灼することで不整脈を治療しますが、冷却することで治療するCryoを導入し、我々の新しい業務となっています。
     またペースメーカやICD(植込み型除細動器)の植込みにも全例立ち合い、プログラマーを用いた技術提供を行っています。

 

不整脈部門

不整脈部門

  • 虚血部門
     CAGやFFR、PCI、EVT施行時には、IVUS・OCTなどの画像診断装置の準備・操作や物品出しなどの外回りの仕事を行い、円滑な治療のサポートをします。また患者様が急変した際にはIABP・PCPS・Impellaなどの補助循環装置や除細動装置などを迅速に用意して操作を行います。

虚血部門 

  2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
PCI 552 560 448 392 450
EVT 173 183 184 153 180
Ablation 608 574 510 464 445
EPS 46 42 24 32 22
CIEDs植込み/交換 173 153 148 132 175
ECMO 61 69 54 51 53
IABP 90 69 50 52 56
IMPELLA   5 23 22 28

 

集中治療業務

 ICU(Intensive Care Unit)やCCU (Coronary Care Unit)、SCU (Stroke Care Unit)、NICU(Neonatal Intensive Care Unit)、高度救命救急センターなどの集中治療系の病棟では、人工呼吸器、血液浄化装置、補助循環(ECMOやIABP、Impella)など多くの医療機器が使用されています。
 臨床工学技士は、それらの機器の導入から離脱までの管理やその他の医療機器とのセットアップ、トラブル対応など医療機器の安全性の確保など包括的な管理を行っています。


集中治療業務

医療機器管理業務 

 院内には輸液ポンプや人工呼吸器、生体情報モニター、保育器といった病棟で使うものから電気メスや麻酔器、内視鏡装置など手術に使うものまで多種多様な医療機器があり、それらを安全に運用するために日々、日常点検や定期点検を行っています。また、当院ではME機器管理システムを導入しており、病棟との貸出業務や保守管理業務の効率化を図っています。

医療機器管理業務

ME室では医療機器の安全使用のための案内や、医療機器のハンズオンセミナーを開催し、院内の職員に正しい知識で医療機器を使用してもらう活動をしています。

取得認定資格

臨床ME専門士 2名
第1種ME技術者 3名
第2種ME技術者 21名
医療情報コミュニケータ(MDIC)認定 1名
3学会合同呼吸療法認定士 5名
透析技術認定士 5名
体外循環技術認定士 3名
不整脈治療関連専門臨床工学技士 3名
心血管インターベンション技師 2名
周術期管理チーム臨床工学技士 1名
大阪ICLSインストラクター 2名
心電図検定3級 1名
日本DMAT隊員 2名