総長あいさつ
大阪急性期・総合医療センター 総長 嶋津岳士
当センターは、1955(昭和30)年1月に「大阪府立病院」の名称で開設し、2006(平成18)年4月からは、地方独立行政法人 大阪府立病院機構が運営する「大阪急性期・総合医療センター」として、開設以来約70年近くにわたり、府民の皆様に高度で専門的な医療を提供する役割を担ってまいりました。
その特長は、救命救急医療や循環器医療などの急性期医療と、がんや腎移植などの高度専門医療を行う合計36の診療科が連携し、良質な医療を提供しているところにあります。また、高度救命救急センターと大災害に対応する基幹災害医療センターの2つの重要な役割を担っています。さらには、がん診療連携、地域医療支援、難病医療の拠点病院であり、また、障がい者医療、高度リハビリテーション医療も行うとともに、2018年(平成30年)4月からは、大阪府市共同 住吉母子医療センターがオープンし、さらに充実した小児・周産期医療を提供するほか、内視鏡センターや外来化学療法室、手術室を拡充しています。各診療科は連携を深め、総合力を生かした質の高い医療を実践することにより、急性期から回復期まで、他の医療機関では対応が困難な合併症の医療にも対応可能となっております。
当センターは、医療人の育成にも力をいれており、医師をはじめ、看護師、薬剤師、放射線技師、理学療法士、検査技師、臨床工学技士、救急救命士等と、多くの医療職の研修・実習の場となっております。研修医約50名が日々研鑽しており、コメディカルを含めると年間延べ約1万人と府下では最大級の研修・実習生受入機関となっています。
医療の継続性を重視した地域連携を目指すため、患者総合支援センター内に地域医療連携センターを設置しております。インターネットによる診療予約システム「C@RNA」は24時間対応が可能となっており、また、診療情報地域連携システム「万代e-ネット」を活用することにより、患者さんの同意があれば地区別登録医が、当センターの検査、画像データ等の診療情報の閲覧が可能となっています。このように、当センターは病院と地域をつなぐ窓口として、双方から利用しやすい体制が整えられています。(ただし、両システムは4月現在一時休止中です)
具体的な診療内容と目標については、当センターのホームページや、毎年発刊している「診療のご案内」ならびに「メディカルほっとライン」をご参照ください。基本方針のトップには、「人の心を大切に、信頼される医療を行う」ことを掲げています。また、病院内に癒し空間を創出するために、エントランスホールの改装、院内の緑化、アートギャラリーの常設などの趣向もこらしています。
当センター全職員は一丸となって良質な医療を提供できるよう日々研鑽しており、2019年には病院機能評価(3rdG:Ver.2.0)の4回目の認定を取得し、さらにISO9001認証取得を全診療科・部門に拡大しました。
今後とも、府民の方々に信頼され、さらに誇りをもっていただける病院となるために、我々は努力を続けてまいります。
令和6年4月1日
総長 嶋津 岳士