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やすらぎ通信

2025.01

ドクターコラム
「心不全ってなに?」

心不全はどんな病気で、どんな症状が出ますか?

心臓は色々な臓器に血液を介して酸素、栄養を送るポンプの働きをしています。心不全は、心臓の機能が低下しポンプの働きが不十分となり生じる全身の病気です。
いろいろな臓器が酸素不足、栄養不足になるのと同時に、送り出せなかった血液が滞ります。
症状としては、息切れ、尿量の減少、手足が冷たい感じ、全身のだるさが出現したり、両下肢のむくみ,靴下の跡が残ったりします。
さらに、体重は1週間で2,3 kg増加することもあります。特に注意を要する症状は、夜間呼吸困難と起坐呼吸です。横になって眠ると息が苦しくなり座ると楽になる症状は、深刻な病状の進行を表しており、救急受診が必要です(図2)。

 

心不全の診断に、役立つ血液検査があると聞きましたが??

心不全の状態を把握するために、血液検査や胸部X線写真、心電図に加え、状態に応じて心臓エコーなどの検査が行われます。また、心不全になった原因を探すため、心臓カテーテル検査、心臓CT、MRI,心筋生検など特殊な検査が行われることもあります。最近、血液検査で心不全の診断が可能となっています。BNPは、心臓から出るホルモンの一種で心臓に負担がかかっているときに多く作られます。血液検査でBNPの値を調べると、心臓にどれくらい負担がかかっているか、心不全が起きていないかがわかります。早い段階から精査、治療を行うことが推奨されています(図3)。

 

心臓血管センターでは、どのような治療をしていますか?

心不全の治療は、心不全に対する治療と、心不全の原因となる心疾患に対する治療の二本立てになります。心不全に対しては、心臓を長持ちさせるための薬と心不全の症状を和らげるための薬による薬物治療となり、心疾患に対する治療は薬物治療に加えてカテーテルや手術が必要となる場合があります。

 

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