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患者のみなさまへ

糖尿病内分泌内科

特色

1)対象疾患     

当科は平成27年に診療科名を糖尿病代謝内科から糖尿病内分泌内科に変更致しました。糖尿病を中心に診療を行っておりますが、内分泌疾患(甲状腺疾患、下垂体、副腎疾患など)の診療にも力を入れております。

2)地域における糖尿病専門機関としての役割   

特に、地域の糖尿病診療専門機関としての機能を充実させ、糖尿病専門医を中心にコントロールの難しい糖尿病症例や合併症の進んだ糖尿病症例、妊娠合併糖尿病症例の治療に力を入れています。1型糖尿病患者さんに対するインスリンポンプを用いた持続皮下インスリン注入療法(CSII)を導入し、1型糖尿病合併妊娠や、内因性インスリン分泌の枯渇したブリットルタイプの1型糖尿病患者さんにも対応しております。また、持続血糖モニターシステム(CGMS)をいち早く導入して、血糖変動の少ないよりよい血糖コントロールの実現に努めているとともに、平成27年度からはCGM機能の付いたインスリンポンプによるSAP療法も導入しております。平成29年からは、より簡便に血糖変動が把握できるアボット社の新しいCGM リブレプロおよび患者さん向けのフリースタイル・リブレを導入いたしました。

3)充実した教育入院   

一方、UKPDSなどの大規模臨床試験の結果からLegacy effect(遺産効果)と言われるように、糖尿病に合併する冠動脈疾患などの進展抑制に対して糖尿病発症早期からの血糖コントロールの重要性が指摘されておりますが、当科における糖尿病教育入院は昭和44年より続く伝統があり、非常に充実した糖尿病教育入院プログラムを実施しております。

4)糖尿病地域連携   

また、現在もっとも力を入れておりますのが糖尿病地域連携の推進です。これまでにも多くの患者さんをご紹介いただき、基本的に入院加療を行い、コントロールが良好になりましたら逆紹介させていただいております。平成28年度の逆紹介率は100%以上となっています。後述しますように、糖尿病地域連携パスの普及促進をはかっており、ご開業の先生がたとのよりスムーズな糖尿病病診連携に寄与することを期待しております。

5)糖尿病チーム医療の実践~糖尿病ケアチーム(図1)   

当科が中心となっております糖尿病・生活習慣病センターでは、糖尿病合併症治療において関係の深い、眼科、腎臓内科、皮膚科、形成外科など関係各科とのよりスムーズな連携に加え、コメディカル中心の糖尿病ケアチームの創設により、全病院的に均質なチームワークの取れた専門的糖尿病治療を目指しております。特に外来においては糖尿病認定看護師、糖尿病療養指導士による糖尿病看護外来の充実を図っております(糖尿症・生活習慣病センターの欄をご参照ください)。 

主要疾患

糖尿病(1型および2型、その他)の患者さんが8割程度ですが、平成27年の診療科名変更から各種内分泌疾患の患者さんも増加しています。(なお、甲状腺腫につきましては耳鼻咽喉・頭頚部外科に対応して頂いております)

主要検査

糖負荷試験(糖尿病の診断およびインスリン分泌能、抵抗性の検査)、
血糖日内変動測定
CGM検査(24時間持続血糖測定)
1日尿中Cペプチド、血中Cペプチド測定、グルカゴン負荷試験(インスリン分泌能の検査)
GAD抗体検査(1型糖尿病の診断)
1日尿中アルブミン排泄量測定、eGFR測定(糖尿病腎症の病期分類)
CVR-R、頚動脈エコー検査、ABI、TBI、CABI測定
無散瞳眼底カメラ、腹部エコー検査
甲状腺機能検査、甲状腺関連各種抗体検査、甲状腺エコー、ヨード取り込み率測定、テクネシウム取り込み率測定
その他各種内分泌ホルモン測定および負荷試験
(主な負荷試験)
原発性アルドステロン症の精査→カプトプリル試験、生理食塩水負荷試験、フロセミド立位試験、選択的副腎静脈サンプリングなど
クッシング症候群の精査→デキサメタゾン抑制試験、CRH負荷試験、下垂体静脈洞サンプリングなど
副腎皮質機能低下症の精査→迅速ACTH負荷試験、CRH負荷試験、連続ACTH負荷試験、インスリン低血糖試験など
下垂体機能低下症の精査(前葉)→TRH試験、LHRH試験、CRH試験、GHRP-2試験インスリン低血糖試験など
 (後葉)→高張食塩水負荷試験、DDAVP試験など

診療実績

1)診療患者数

 平成30年度の当科主観の入院患者数は391名(うち糖尿病教育入院36名)、平均在院日数は11.0日で、多くが糖尿病患者さんですが、内分泌疾患精査目的の方も増えてきています。当科共観の入院患者数は1513名で、院内あらゆる科の患者さんの糖尿病治療を担当しております。一方、平成29年度当科外来定期受診中の患者数は3434名です。その内訳は(図2)、1型糖尿病215例(全症例インスリン治療中で21例がCSII)、2型糖尿病2551例(うちインスリン療法が1020例、GLP-1製剤治療が404例(ただしインスリン併用が245例)、甲状腺、副腎、下垂体、副甲状腺などの内分泌疾患の患者数が657名となっています。当科では、内服薬治療にてコントロール不良の糖尿病患者さんに対する、入院短期強化インスリン療法の施行による糖毒性の解除を積極的に行っており、一時的にインスリンを導入した患者さんの多くがインスリンを離脱され内服薬で良好なコントロール可能となっています。また、GLP-1製剤の入院による安全な導入も行っております。

2)教育入院の概要 

 入院患者さんの約1割(35人ほど)は、糖尿病教育入院の患者さんで、教育入院は月に一回6人以下の少人数の患者さんに専任の看護師が1人ついて行う一週間のプログラムです。図3に示しますように、医師、看護師、管理栄養士はもちろん臨床検査技師や歯科衛生士、運動療法士の講義、実技指導もある非常に充実したプログラムで、この教育入院により糖尿病に対する知識を深め、自己コントロールの方法を十分に学んでいただけます。もちろん、血糖コントロール入院を兼ねることも可能です。

3)血糖コントロールのための入院

 また、図4に当院における血糖コントロール入院の流れを示します。当院では強化インスリン療法による糖毒性の解除を積極的に行っており、入院中に一時的にインスリン治療を行った患者さんの約半数の方がインスリンを離脱して内服薬で退院されており、外来で良好なコントロールを維持しています(図5)。

4)基本的に必ず逆紹介します

 当科における逆紹介率は100%以上で、ご紹介いただいた殆どの患者さんが、退院後、元の医療機関に通院されています。

5)CSIIおよびCGM

 さらに、1型糖尿病の患者さんを対象に最新のインスリンポンプを用いたCSIIを行っており、幅広い患者さんに対応しております(図6)。また、持続血糖モニターシステム(CGM)を早期から導入し、患者さんのよりよい血糖コントロールに役立てています。外来でのCGM施行も可能になりました。

図1 
図1

図2   当科外来糖尿病患者さんの内訳(平成30年8月現在)

1型糖尿病・CSII1型糖尿病・インスリン治療2型糖尿病・インスリン治療2型糖尿病・GLP-1製剤治療2型糖尿病・内服薬他内分泌疾患(甲状腺、副腎下垂体、副甲状腺などの疾患)
24 202 1020 245 1286 657

図2

表1
表1

図3  当院における糖尿病教育入院スケジュール
当院における糖尿病教育入院スケジュール

図4  当院における、血糖コントロール入院(短期強化インスリン療法による糖毒性解除)の流れ
図3 当院における、血糖コントロール入院(短期強化インスリン療法による糖毒性解除)の流れ

図5  短期強化インスリン療法による糖毒性解除後の内服薬治療成績
図4 短期強化インスリン療法による糖毒性解除後の内服薬治療成績

図6  CSIIの導入
図5 CSIIの導入

学会認定

日本糖尿病学会認定教育施設

スタッフ

写真職名医師名専門分野学会認定など
うまやはらゆたか 主任
部長

馬屋原 豊
(うまやはら
 ゆたか)

糖尿病
甲状腺
・内分泌疾患

 

糖尿病学会専門医・研修指導医
・学術評議員
総合内科専門医
内科学会認定医・指導医
・地方会評議員
内分泌学会評議員
病態栄養専門医(NSTコーディネーター)
・病態栄養学会評議員
医師会認定産業医
大阪大学医学部臨床教授
  医長

久保 典代
(くぼ
 ふみよ)

糖尿病
甲状腺
・内分泌疾患

糖尿病内科専門医・指導医
内分泌内科専門医
総合内科専門医
内科学会認定医・指導医

かつらたかし 診療
主任

桂 央士
(かつら
 たかし)

糖尿病
甲状腺
・内分泌疾患

糖尿病学会専門医
内科学会認定医・指導医

ふじたようへい 診療
主任

藤田 洋平
(ふじた
 ようへい)

糖尿病
甲状腺
・内分泌疾患

糖尿病学会専門医
総合内科専門医
内科学会認定医・指導医

しみずせい 医員 清水 成
(しみず
 せい)
糖尿病
内科一般
 

診療科からのお知らせ

上述のように、大阪市南部地域全体の糖尿病治療の向上を目的として、糖尿病地域連携パスの導入に取り組んでいます。この糖尿病地域連携パスのコンセプトは、
★糖尿病患者さんの通常の外来は、地域の開業医の先生方に診て頂きます。
★必要なときに、大阪急性期・総合医療センター 糖尿病内分泌内科に紹介して頂きます。
・ 糖尿病初期で教育入院が必要
・ HbA1c8%以上のとき(インスリン導入を含む)
・ 合併症の精査が必要
★基本的に、必要な治療及び検査終了後は、逆紹介させて頂きます。
というものです。糖尿病地域連携パスに参加頂いた患者さんには、糖尿病連携手帳を持って頂き、これによりデータの共有を行います。パスの適応については、制限は一切ありませんので、糖尿病の患者さんならどなたでも大歓迎です。皆様のご利用を心よりお待ちしております。

糖尿病連携手帳
糖尿病地域連携パス入院BOT導入症例
糖尿病地域連携パス入院BOT導入症例その後の経過
糖尿病連携パスを用いた入院インスリン導入患者さんの平均HbA1c値の推移

リンク先

リンク名称 URL
大阪糖尿病協会 http://osakadiabetes.org/
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