慢性腎臓病「教育入院」

慢性腎臓病を放置していると末期腎不全へ進展し、
透析が必要な状態に陥ってしまいます

当科では腎機能障害の進行を
阻止する事を目標に、
知識の習得や食事療法を体験してもらう
「教育入院」を実施しております

腎臓病との付き合い方を習得する
「教育入院」

慢性腎臓病は進行しても症状が乏しいため、気がついた時には「透析の一歩手前」の状態にまで進んでしまうこともあります。最近では集学的治療と食事療法を含めた自己管理により、進行の抑制のみならず寛解導入(進行が停止)も可能となっています。

そこで、最適な治療の選択と自己管理の方法を習得するため、当科では教育入院を実施しております。教育入院は、その後のライフスタイルを見直し、慢性腎臓病に立ち向かう知識と方法をマスターする絶好の機会です。

看護師、薬剤師、管理栄養士による指導や専門医師による講義などを受けることができます。また実際に腎臓病食を体験し、透析を始めた患者さんと接することもあり、様々な情報を得ることができます。当科の教育入院には5日間短期コースと11日間標準コースの2つのコースがあります。

「教育入院」講義の様子

入院内容について

  • 1.慢性腎臓病に立ち向かう知識の習得

    専門医、看護師、管理栄養士、薬剤師から講義や指導を受けることができます。慢性腎臓病はいったん腎機能が低下し始めると、完全に治すことは困難ですが、腎臓病に対する正しい知識を得ることで、"病気と上手なお付き合い"ができるようになり、その結果透析を避けることも可能となります。

  • 2.自分自身の置かれた立場の認識

    入院中に腎臓病がかなり進行した患者さんや透析が必要となってしまった患者さん、色々な立場の患者さんと話す機会があります。見て、聞いて、話すことで自身の置かれた状況がよく理解できます。

  • 3.テーラーメイドな治療法の追究

    同じ病気で同じように腎機能が低下していても、患者さんそれぞれに対する治療は同じではありません。腎臓病の進行を抑えると言われている薬や低蛋白食がある患者さんには効果があり、別の患者さんでは逆に腎機能を低下させたり、合併症を増加させる可能性があります。我々は、これまでに患者さんから教わった知識と経験から、病気の多様性を十分に理解し、それに新しいエビデンス(研究の成果)を加えて、患者さん個々の治療方針を決定します。

医師による講義スケジュール

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日
13:00~14:00高血圧について飯尾 麗 14:00~15:00腎臓を守ることは
命を守ること
林 晃正
13:00~14:00腎炎について岩田 幸真 13:00~14:00腎代替療法について奥嶋 拓樹

慢性腎臓病教育入院概算費用

3割負担の場合 2割負担の場合 1割負担の場合
5日間コース 3割負担の場合 8~9万円 15~16万円 2割負担の場合 6~7万円 7~8万円 1割負担の場合 3~4万円 6~7万円
11日間コース 15~16万円 7~8万円 6~7万円

※2018年4月より入院日数がそれぞれ6日⇒5日、12日⇒11日に短縮されましたので、入院費用も若干異なる可能性があります。