産婦人科

contents

特色

1) 安全で快適なお産
2)  婦人科悪性腫瘍に対する集学的な治療
3)  腹腔鏡、子宮鏡を用いた低侵襲手術
4)  子宮脱、尿失禁に対する最新の手術治療

 産婦人科は、妊娠・分娩をあつかう産科と、女性生殖器に関連した疾患をあつかう婦人科に大きく分かれています。
医療の高度化、専門化にともなって、産婦人科の中でも多くの先進的な、診断・治療が行われております。
 当科は、女性の長いライフサイクルの各時期で必要とされるさまざまな産婦人科的状態に対して、非常に幅広い分野で専門的で、先進的な医療を提供できる数少ない施設として大きな自信と実績をもっております。

主要疾患

1) 妊娠・出産
 すべての妊娠・出産について、医師と助産師が共同で診察にあたっております。
妊娠経過に異常の無い方については、助産師外来を受診していただく事で、妊娠や分娩についての相談をゆっくりとしていただく事が可能です。
分娩時はカンガルーケアを行い、また、母児同室として赤ちゃんとおかあさんのふれあいを大切にしています。

2) 悪性腫瘍(婦人科癌)
 子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌が代表的な婦人科の癌です。
いずれも初期に見つけることができれば、小さな手術や、薬で治療をして、そのあとに妊娠・出産が可能です。
進行した癌の場合は、手術、放射線治療、抗がん剤を組み合わせて治療します。このようにいろいろな治療法を組み合わせる事で、婦人科がんの治療成績はおおきく改善しています。
当院では、放射線治療科とも共同で治療に当たることで、バランスの良い治療をめざしています。

3) 子宮筋腫
 婦人科の病気の中でも最も一般的なものです。以前は、子宮が握りこぶしよりも大きくなれば、子宮を摘出するのがあたりまえでした。
 当科では、できるだけ手術をしないことを目標にしています。
 しかし、月経の量が多くなって生活に差しさわりが出たり、貧血が進んだりする場合には治療が必要です。
 現在では、手術と手術以外の方法を含めていろいろな治療法がありますので、その方にとって最良の方法を相談いたします。
 比較的小さいのにもかかわらず、とても強い症状をだすことが多い粘膜下筋腫については、子宮鏡を使って腟の内側から削り取る手術を行っています(レゼクトスコープ)。この手術は、短い入院期間(3~4日)で、おなかや子宮を切ることなく、つらい症状を改善できます。また、手術後の妊娠についても、多くの方では、自然分娩が可能です。

4) 子宮内膜組織検査
 子宮体癌やそれに至る病変が疑われる場合の精密検査です。
外来で行うこともありますが、入院が必要な事もあります。

5) 子宮内膜症
子宮内膜症は、若い方では完治することが難しい事が多く、何を目的として治療するかによって、治療の方法が違ってきます。10年、20年の単位で治療の方針を考えていく必要がある場合も珍しくない病気ですので、的確な診断と、治療方針についてよくご相談する事が大切です。
手術が必要な場合には、腹腔鏡手術が適している事が多くあります。

6) 性器脱(子宮脱)
 子宮や、膀胱、直腸などの臓器が下がってきて、膣の入り口から飛び出した状態です。
ものがはさまったような不快感があり、排尿や排便がしにくくなることがあります。
 まず、手術をしない治療を行いますが、症状が気になる場合には、手術をお勧めする事があります。
 この手術を骨盤底再建手術といい、いろいろな方法がありますが、当院では、TVM手術という、合成繊維のメッシュ(網)を用いた新しい方法も行っております。
 患者それぞれに最も適した方法を選択する事が重要です。
 誰にも相談できずに悩んでおられる方が多いので、まず一度ご相談ください。

7) 尿失禁(尿漏れ)
 女性の尿漏れは、けっして珍しい症状ではありません。しかし、そのために外出をひかえるなど、日常生活にさしさわりがでているようであれば、治療をおすすめします。体操や内服薬などの治療で効果が得られることも多くあります。症状の重い方には、比較的単時間の手術で高い効果が得られます(TVT手術、TOT手術)。尿漏れの診療には泌尿器科と共同であたっております。

主要検査

1) 子宮癌検診
 検診を目的とした子宮癌の検査は原則としてご遠慮いただいております。
自治体の検診、またはお近くのクリニックにて検診を受けていただいて、精密検査が必要な場合には、検診結果をお持ちの上、受診ください。
子宮頸癌の検診は、すべてのがん検診のなかでもっとも効果的ながん検診です。
20歳以上の女性は、かならず定期的に受けるようにしましょう。

2) 産科・婦人科超音波検査

3) 子宮頚部コルポスコピー検査
 子宮頸癌やそれに至る病変が疑われる場合の精密検査です。
内診台の上で、子宮の入り口の部分を拡大鏡で観察します。

4) 子宮内膜組織検査
 子宮体癌やそれに至る病変が疑われる場合の精密検査です。
外来で行うこともありますが、入院が必要な事もあります。

5) 子宮鏡検査
 子宮の中をファイバースコープで観察する検査です。
 検査前の準備が必要なので、予約が必要です。

6) 子宮卵管造影検査
 不妊症の方などで、子宮の中に造影剤を入れて、レントゲンで卵管が通っているかどうかを見る検査です。
 予約が必要です。

7) 婦人科腹腔鏡検査
 不妊症などの原因を調べるために、おへそに開けた小さな穴から、おなかの中をのぞいて、子宮や卵巣の状態をみる検査です。
 全身麻酔が必要ですので、入院が必要です。また、検査だけでなく、原因がわかればそれに対する手術治療も同時に行います。

診療実績

 平成22年の分娩数は、447件でした。このうち吸引分娩となった方が44例(9.8%)、帝王切開による分娩は75例(17.5%)でした。出生した新生児のうち、分娩直後よりさまざまな蘇生術が必要となる第二度新生児仮死(1分後のアプガースコア6点以下)の赤ちゃんは11例(  %) でした。手術総数は451件で、婦人科手術は図2に示すような内訳でした。悪性腫瘍に対する451治療は、手術だけで終わるわけではなく、放射線治療科と共同での放射線治療や、抗がん剤による治療など多岐にわたります。婦人科癌のすべての領域にわたって、総合的な治療を行っております。良性疾患に対する手術治療は、できるだけ手術をしないことをモットーとしておりますが、手術をする場合には、腹腔鏡手術、子宮鏡手術、メッシュを用いた性器脱や尿失禁に対する手術などのさまざまな選択肢を用意して、それぞれの方に最適な治療法を提案できる体制をひいております。受診する施設によって、治療法が規定されてしまうのでなく、一人ひとりにとって現在得られる最も適した治療方法が提供できるように最大限の努力をしています。

図1 分娩数 (平成22年)

 正常経膣分娩  吸引分娩(内数)  経膣骨盤位分娩(内数)  鉗子分娩 帝王切開分娩(内数)
325
47 
0

75 

 分娩数

図2 手術件数(外来手術を除く)

 悪性腫瘍開腹手術  良性疾患開腹手術  腹腔鏡手術  子宮鏡手術  腟式手術 帝王切開   その他
51 
70
125
38 
84 
75 

 図2

学会認定

  • 日本産婦人科学会認定制度卒後研修指導施設、
  • 母体保護法指定医認定研修機関
  • 日本婦人科腫瘍学会、腫瘍専門医修練施設
  • 日本周産期・新生児医学会周産期専門医指定研修施設(産婦人科)

スタッフ

 写真  職名  医師名  専門分野  学会認定など
 たけむらまさひこ  主任
 部長
 竹村 昌彦
(たけむら
 まさひこ)
  • 婦人科腫瘍
  • 内視鏡外科
  • 骨盤底再建
    外科
  • 日本産科婦人科学会指導医
  • 母体保護法指定医
  • 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医                                                 
  • 日本周産期学会暫定指導医
  • 日本産婦人科内視鏡学会技術認定医
  • 日本生殖医療学会生殖医療専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
 こもとよしこ  医長  古元 淑子
(こもと
 よしこ)
  • 周産期医学
  • 日本産科婦人科学会指導医
  • 母体保護法指定医
 うがきひろみ  診療
 主任
 宇垣 弘美
(うがき
 ひろみ)
  • 婦人科腫瘍
  • 婦人科漢方
    医学
  • 日本産科婦人科学会指導医
  • 日本性感染症学会認定医 
 まつざきしんや  診療
 主任 
 松崎 慎哉
(まつざき
 しんや)

 

 

 なかじまさおり  医員  中島 紗織
(なかじま
 さおり)
  • 一般
    産婦人科
  • 日本産科婦人科学会専門医 
 きたいとしひろ  医員  北井 俊大
(きたい
 としひろ)
  • 一般
    産婦人科
 
 かくだまもる  医員  角田 守
(かくだ まもる)
  • 一般
    産婦人科
 
 こにしひさし  医員  小西 恒
(こにし
 ひさし)
  • 一般
    産婦人科
 

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