免疫リウマチ科
特色
関節リウマチを含めた膠原病と気管支喘息に関して専門的な立場から診療を行います。
関節リウマチの治療はこの数年間で生物学的製剤の導入や薬剤の容量・用法の変更などで飛躍的に進歩しました。その結果、多くの患者さんにおいて活動性(病気の勢い)のコンロトール、骨破壊の進行阻止、身体機能を正常に保ち続けること(体が不自由にならないこと)が可能となりました。さらに一部の患者さんにおいては、治療で改善した後に有効であった薬を中止しても再発しない、いわゆる“薬なしの寛解(治癒の可能性)”も認められるようになりました。このような関節リウマチ治療の進歩を、我々の知識と経験を生かしてできるだけ多くの患者さんにご提供していきたいと考えております。
関節リウマチ以外の膠原病もきわめて専門性の高い内科の分野で、合併症の管理を含めたきめ細かな診療が経過と寿命に大きな影響を与えます。ステロイドや免疫抑制剤の使い方や感染症などの合併症の管理に関して、知識だけではなく豊富な経験を生かして治療させていただきます。また、これらの疾患は全身の多臓器に及ぶ病変を引き起こしますが、我々は多くの分野の専門医がいる当総合医療センターの特色を生かして他科と連携し診療を行っております。
気管支喘息に関しては、難治性喘息の治療と入院加療を中心に行います。
いずれの疾患においても全身の合併症の評価を含めて一人ひとりの患者さんを総合的に診させていただいた上で、個々の患者さんにとって最適の治療を行っております。
主要疾患
1)多関節痛、原因不明の発熱や発疹、手指の腫脹、朝の手のこわばり、レイノー現象(寒冷刺激などで手指など
が蒼白になる)、繰り返す口内炎、原因不明の筋肉痛・筋力低下などの症状の原因精査・鑑別診断をしており
ます。
2)膠原病および膠原病類縁疾患:関節リウマチ、悪性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候
群、多発性筋炎・皮膚筋炎、強皮症(全身性硬化症)、ベーチェット病、混合性結合織病、血管炎症候群(結節
性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎、アレルギー肉芽腫性血管炎、ウェゲナー肉芽腫症、側頭動脈炎など)
成人発症スティル病、リウマチ性多発筋痛症、RS3PE症候群、強直性脊椎炎、反応性関節炎、乾癬性関節
炎、IgG4関連疾患、SAPHO症候群など
3)気管支喘息
主要検査
免疫機能検査、各種自己抗体検査、単純レントゲン、腹部エコー、CT、MRI、骨・腫瘍シンチ、呼吸機能検査。他科との連携で、心エコー、頚部エコー、腎生検、筋電図、筋生検、右心カテーテル検査。
診療実績
1.関節リウマチの治療ゴールは、症状のコントロール、関節破壊の進行阻止、そして長期的に不自由なく日常生活ができる状態を保つことです。これらを実現するための世界共通の治療目標は、寛解(疾患活動性による臨床症状・徴候が消失した状態)もしくは低い活動性の状態にすることであるといわれています。当科の外来では、できるだけ早くこの治療目標を達成するため、平成22年6月からすべての患者さんにおいて原則1~3ヶ月ごとに疾患活動性の評価を行い(国際的に認められた指標であるSDAIなどを使用)、治療の適正化を図っております。同時に患者さんがどれだけ日常生活に困っておられるのかをよりよく把握させていただくための問診を、原則毎診察ごとに行っております(国際的に認められた指標であるHAQの問診票を使用)。これらを参考に長期にわたって患者さんが不自由なく生活していただけるよう、そして治癒率を高めるように外来診療を行っております。
2.平成22年度の当科の入院患者数はのべ208名であり(入院途中の転科を含む)、その内訳は図のように関節リウマチ26.0%、気管支喘息13.9%、全身性エリテマトーデス(SLE)8.7%、顕微鏡的多発血管炎5.8%、多発筋炎・皮膚筋炎5.3%、成人スティル病3.4%、その他の膠原病※12.0%、その他の疾患※※24.9%であった。
※ベーチェット病、リウマチ性多発筋痛症、ウェゲナー肉芽腫症、混合性結合組織病、悪性関節リウマチ、シェーグレン症候群、リウマチ熱、乾癬性関節炎、SAPHO症候群、IgG4関連疾患など。
※※発熱の原因精査の入院の結果、感染症、腫瘍、薬剤アレルギーと診断されたものが多い。
学会認定
日本リウマチ学会教育施設
日本アレルギー学会教育認定施設
スタッフ
| 写真 | 職名 | 医師名 | 専門分野 | 学会認定など |
| |
主任 部長 |
藤原 弘士 (ふじわら ひろし) |
|
|
![]() |
副部長 | 小林 久美子 (こばやし くみこ) |
|
|
| |
医員 | 森 佳幸 (もり よしゆき) |
|
|
| |
医員
|
加藤 保宏 (かとう やすひろ) |
|
診療科からのお知らせ
1)患者さんへ
紹介状がなくても診療させていただきますが、できるだけかかりつけの先生からの紹介状をご用意いただき、かつ当院の地域医療連絡室でご予約の上で来院いただければ幸いです。
2)他施設の先生方へ
診断や治療にお困りの関節リウマチ・膠原病・気管支喘息あるいはその疑いの患者さん、不明熱の患者さんがおられましたら、当科までご紹介お願い申し上げます。鑑別診断をした上で個々の患者さんに最適な治療をよく検討して診療してまいります。また、可能な限り逆紹介で病診連携を発展させていきたいと考えております。
3)医学部学生、初期研修医、レジデント(後期研修医)の先生方へ(研修医募集中)
当センターでは、2次・3次の両方の救急診療を行っておりかつ高度救命救急センター・ICU・CCU・SCUもあります。多数の診療科のスタッフが協力し、常時高い医療水準で高いmotivationをもって仕事をしております。このような患者さんにとっても研修医にとっても最適の環境下で、共に働くことの喜びを味わって下さい。
さらに当科の疾患は腎臓、肺、心臓、消化管、神経系など多臓器に病変をきたすことから、研修中に内科疾患を全般にわたってみることになるめため、非常に勉強になります。リウマチ学会・アレルギー学会・内科学会での発表も積極的に行っていただきます。充実した満足できる研修がおこなえるようサポートします。経歴を問いませんので、是非ご応募・ご連絡下さい。
また、当科は大阪大学医学部呼吸器・免疫アレルギー内科と連携しております。



