糖尿病代謝内科

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特色

 糖尿病代謝内科は、糖尿病とその他の代謝疾患(高脂血症、高尿酸血症など)および内分泌疾患(甲状腺疾患、下垂体、副腎疾患など)を診療対象としています。特に、地域の糖尿病診療専門機関としての機能を充実させ、コントロールの難しい糖尿病症例や合併症の進んだ糖尿病症例、妊娠合併糖尿病症例の治療に力を入れています。本年度より1型糖尿病患者さんに対するインスリンポンプを用いた持続皮下インスリン注入療法(CSII)を導入し、1型糖尿病合併妊娠や、内因性インスリン分泌の枯渇したブリットルタイプの1型糖尿病患者さんにも対応できるようになりました。一方、UKPDSなどの大規模臨床試験の結果から糖尿病に合併する冠動脈疾患などの進展抑制に対して糖尿病発症早期からの血糖コントロールの重要性が指摘されておりますが、当科における糖尿病教育入院は昭和44年より続く伝統があり、非常に充実した糖尿病教育入院プログラムを実施しております。地域病診連携の推進にも取り組んでおり、多くの患者さんをご紹介いただき、基本的に入院加療を行い、コントロールが良好になりましたら逆紹介させていただいております。平成20年度の逆紹介率はほぼ100%となっています。後述しますように、糖尿病地域連携パスの導入を試みており、ご開業の先生がたとのよりスムーズな糖尿病病診連携に寄与することを期待しております。
尚、当センターにおきまして、平成21年11月1日に糖尿病・生活習慣病センターが設立されました。糖尿病合併症治療において関係の深い、眼科、腎臓内科、皮膚科、形成外科など関係各科とのよりスムーズな連携に加え、コメディカル中心の糖尿病ケアチームの創設により、全病院的に均質なチームワークの取れた専門的糖尿病治療を目指してまいりますとともに、生活習慣病についての情報発信も積極的に行ってまいります(糖尿症・生活習慣病センターの欄をご参照ください)。

日経メディカル 2012年 1/6号に掲載されました。
地域に根差した糖尿病診療を実践する「糖尿病・生活習慣病センター」大阪府立急性期・総合医療センター

主要疾患

 糖尿病(1型および2型、その他特殊なタイプの糖尿病)の患者さんが8割以上近くを占めています。残りの中ではバセドウ病や橋本病といった甲状腺疾患の患者さんが最も多く、その他の内分泌疾患の患者さんもいらっしゃいます。(ただし、甲状腺腫につきましては耳鼻咽喉・頭頚部外科に対応して頂いております)。

主要検査

糖負荷試験(糖尿病の診断およびインスリン分泌能、抵抗性の検査)、
血糖日内変動測定
1日尿中Cペプチド、血中Cペプチド測定、グルカゴン負荷試験(インスリン分泌能の検査)
GAD抗体検査(1型糖尿病の診断)
1日尿中アルブミン排泄量測定、クレアチニンクリアランス検査(糖尿病腎症の病期分類)
CVR-R、頚動脈エコー検査
甲状腺機能検査、甲状腺関連各種抗体検査、甲状腺エコー、ヨード取り込み率測定、テクネシウム取り込み率測定その他各種内分泌ホルモン測定および負荷試験

診療実績

当科の外来患者数は約2000名で、1型糖尿病患者さん約100名を含む700名程度がインスリン治療を行っています。入院患者数は年間約500人で、そのほとんどが糖尿病の患者さん、および、糖尿病を基礎疾患として持ち感染症などが悪化した患者さんです。その内訳は図1に示しますように通常当科外来に通院されている患者さんが3分の1、救急からの緊急入院と術前の血糖コントロールなどを目的として他科から紹介される患者さんを合わせて3分の1、残りの3分の1が地域の先生方からのご紹介の患者さんとなっています(図1)。入院患者さんの約1割(50人ほど)は、糖尿病教育入院の患者さんです。教育入院は月に一回6人以下の少人数の患者さんに専任の看護師が1人ついて行う一週間のプログラムです。図2に示しますように、医師、看護師、管理栄養士はもちろん臨床検査技師や歯科衛生士、運動療法士の講義、実技指導もある非常に充実したプログラムで、この教育入院により糖尿病に対する知識を深め、自己コントロールの方法を十分に学んでいただけます。もちろん、血糖コントロール入院を兼ねることも可能です。また、図3に当院における血糖コントロール入院の流れを示します。当院では強化インスリン療法による糖毒性の解除を積極的に行っており、入院中に一時的にインスリン治療を行った患者さんの約半数の方がインスリンを離脱して内服薬で退院されており、外来で良好なコントロールを維持しています(図4)。当科における逆紹介率はほぼ100%で、ご紹介いただいた殆どの患者さんが、退院後、元の医療機関に通院されています。さらに、1型糖尿病の患者さんを対象に最新のインスリンポンプを用いたCSIIの導入を開始し、より幅広い患者さんに対応できるようになりました(図5)。

図1 当科入院患者さんの内訳 (平成21年4月から10月)

 他院からの紹介患者  他科からの紹介患者  緊急入院 自科外来患者 
72  44  15  79 

 

図1 当科入院患者さんの内訳(平成21年4月から10月)

図2 「当院のおける糖尿病教育入院スケジュール」は、こちらをご覧ください。(PDFファイル)
 

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図3 当院における、血糖コントロール入院(短期強化インスリン療法による糖毒性解除)の流れ
図3 当院における、血糖コントロール入院(短期強化インスリン療法による糖毒性解除)の流れ
図4 短期強化インスリン療法による糖毒性解除後の内服薬治療成績
図4 短期強化インスリン療法による糖毒性解除後の内服薬治療成績
図5 CSIIの導入
図5 CSIIの導入

 

学会認定

日本糖尿病学会認定教育施設

スタッフ

 写真  職名  医師名  専門分野  学会認定など
うまやはらゆたか  部長  馬屋原 豊
(うまやはら ゆたか)
  • 糖尿病
  • 高脂血症
  • 甲状腺・内分泌疾患

 

  • 日本糖尿病学会研修指導医・
    専門医・学術評議員
  • 日本内科学会指導医・認定医
  • 日本内分泌学会代議員
  • 日本病態栄養学会評議員 
  • 日本医師会認定産業医 
 はたざきまさひろ  医長  畑崎 聖弘
(はたざき まさひろ)
  • 糖尿病
  • 高脂血症
  •  日本糖尿病学会専門医
  •  日本内科学会認定医
 ふじき のりたか  診療
 主任
 藤木 典隆
(ふじき のりたか)
  • 糖尿病
  • 高脂血症

 

  • 日本内科学会認定医
 かたおかりゅうたろう

 

 医員

 

 片岡 隆太郎
(かたおか りゅうたろう)
  • 糖尿病
  • 高脂血症
  • 日本糖尿病学会専門医 
  • 日本内科学会認定医
 ふじたようへい  医員  藤田 洋平
(ふじた ようへい)
  • 糖尿病
  • 高脂血症
 

診療科からのお知らせ

上述のように、大阪市南部地域全体の糖尿病治療の向上を目的として、糖尿病地域連携パスの導入に取り組んでいます。この糖尿病地域連携パスのコンセプトは、
★糖尿病患者さんの通常の外来は、地域の開業医の先生方に診て頂きます。
★必要なときに、大阪府立急性期・総合医療センター 糖尿病代謝内科に紹介して頂きます。
・ 糖尿病初期で教育入院が必要
・ HbA1c8%以上のとき(インスリン導入を含む)
・ 合併症の精査が必要
★基本的に、必要な治療及び検査終了後は、逆紹介させて頂きます。
というものです。糖尿病地域連携パスに参加頂いた患者さんには、糖尿病連携パス手帳を持って頂き、これによりデータの共有を行います。パスの適応については、制限は一切ありませんので、糖尿病の患者さんならどなたでも大歓迎です。皆様のご利用を心よりお待ちしております。
また、当科では生活習慣病外来を開設しております。軽症の糖尿病、高脂血症、高血圧などの患者さんに対して、専門医の診察と懇切丁寧な説明、療養指導士、管理栄養士による生活指導、食事指導を行いますので、ご利用をお願い致します。
糖尿病連携パス

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