関節(かんせつ)リウマチ
関節(かんせつ)リウマチ
免疫の異常によって、関節に炎症が起こり、腫れや強い痛みが生じる病気です。放置すると軟骨や骨が破壊され、関節が変形してしまう病気です。
1. 診断
早期に診断をして早期に治療を開始することで関節破壊をおこさないようにするために、2010年に米国と欧州のリウマチ学会は診断の仕方(診断基準・分類基準)を変更しました(図1、図2)。日本でもこの新しい診断基準を用いて診断しています。
2. 治療目標
治療の目的は、関節リウマチのために体が不自由にならない状態が長期間続くようにすることです。そのための治療目標としては、寛解(かんかい)または低い活動性の状態を達成しそれを維持することが重要であるとわかっています(図3、図4)。
寛解とは、病気の活動性(勢い)が全くない状態(痛み、腫れがなく、炎症所見がない状態)です。
寛解や低い活動性であることを決める方法として、ACR/EULAR 2010新寛解基準、SDAI、CDAI、DAS28基準などが使用されています。これらは、28関節の診察所見・患者さんの自己評価・医師の評価・血液検査などを総合して活動性を評価するものです(図5、図6)。
治療中の患者さんは、将来の身体機能の障害を予防するために、ご自身の現在の活動性の状態が寛解~低い活動性という目標達成の状態であるのかを知ることが大切です。
3. 目標達成に向けた治療
飲み薬の抗リウマチ薬あるいは点滴・皮下注射の生物学的製剤によって寛解あるいは少なくとも低い活動性の状態を達成しそれを維持するべく治療をすることが重要です(図7)。
4. 生物学的製剤とは
生物学的製剤とは、最新のバイオテクノロジー技術を駆使して開発された新しい薬で、生物が産生した蛋白質を利用して作られています。具体的には、生体内の悪いものだけに効くように設計され、かつ生体内に存在するような形で作った薬(蛋白質製剤)です。2012年4月現在、日本では6種類の関節リウマチに対する生物学的製剤があります。いずれの生物学的製剤も非常に良く効くのが特徴です(70~90%の人に有効。20~70%の人に寛解)。値段が高いことが最大の問題です。
具体的には、インフリキシマブ(商品名:レミケード)、アダリムマブ(商品名:ヒュミラ)、エタネルセプト(商品名:エンブレル)、トシリズマブ(商品名:アクテムラ)、アバタセプト(商品名:オレンシア)、ゴリムマブ(商品名:シンポニー)の6種類があります(図8)。
5. 薬物治療中の副作用予防
主治医の先生とよく相談して治療をされ、定期検査・服薬を厳守して、もし体調が悪ければ早めに受診して診察を受けることが大切です(図9)。(免疫リウマチ科)
詳しくは、(図1~図9)こちらをご覧ください。


