治療の流れ

治療の流れ

外来診察 初診

初診

股関節や膝関節の痛みがあり、当院他科や他の病院/診療所で人工関節手術を勧められた方、また、以前から手術に対して不安がある場合や、本当にその手術が適切なのかお悩みの方は当センターにご相談ください。人工関節を専門としている整形外科医が豊富な経験に基づいて診断し、外来通院をしながら手術の計画を立てます。患者様にとってベストと思われる治療計画を立て、十分にご理解いただけるように説明いたします。
もし、服用中のお薬がありましたら、お薬手帳など内容がわかるものを持参していただくと、確認がしやすくなります。

手術が決まったら

手術が決まったら特に次の2点にはご注意下さい。

タバコ

最低限、入院治療終了までは禁煙するように心がけてください。喫煙は治癒のために欠かせない体内の酸素の循環を妨げるため、望ましくありません。

歯科治療

むし歯や歯周病がある場合は、手術の前に治療を済ませておきましょう。歯科治療の際に口の中の細菌が血液に入り、人工関節の周りで感染症を引き起こす可能性があるからです。

術前の全身検査

全身の健康状態を検査し、他の病気がないかどうか、また手術がおこなえる健康な身体かどうかを判断します。検査で異常やその疑いが認められたときは、院内のそれぞれの専門科に紹介をおこない、病状の確認やや必要な処置・治療をおこないます。

自己血貯血(股関節の手術の場合)

股関節の手術の場合、数百ccの出血が想定されます。当院では、あらかじめご自身の血液を採取し保存しておく‘自己血貯血’を採用しています。手術5週間以内に外来にて1回400cc採取を目標に計2回計画します。

入院~手術の前日

入院~手術の前日

原則的に手術予定日の前々日/ 前日に入院して頂きます(服用してられる薬の調整などが必要なときは、手術1週間前程度に入院していただくこともございます)。術前日には入浴/シャワーにて全身を清潔な状態とします。気にされる方もおられますが、手術部位の剃毛は手術時に担当医師が判断しますので前もってご自身では剃毛しないでください。
手術の前日は決められた時間以降は飲食を絶ち、手術に備えて胃の中を空にします。

手術当日(術前)

術衣に着替えた上で待機し、手術室の準備が整い次第、順次手術室に移動します。
(おおよそ1日に2-3件、同種類の手術を予定しております。)

手術当日(術後)

手術室から回復室へ移され、全身麻酔をかけられた患者様は徐々に意識をとり戻します。麻酔から完全に覚めて内臓が正常に働くまでは経口摂取が許可されません。手術前からの点滴を継続して投与しております。尿道には排尿・尿量管理のため管が、また、手術によっては、創部からは血腫回避のための管が留置された状態での病室への帰室となります。

手術翌日

看護師付き添いのもと、体を起こし、ベッドから車いすへ離床して頂きます。

手術2日後~約2週間

立位歩行訓練など、本格的に理学療法士の指導のもとリハビリが開始されます。歩行能力の回復に応じて、適宜、病室も調整させて頂きます。

退院

創部の治癒およびリハビリにて自宅療養が可能な段階への回復を認めた段階、つまり、手術からおよそ2-3週間で退院となります。

外来再診

手術後1年以内は3回程度、その後も1-2年毎と状況に応じて多少の変動はありますが、外来での定期検診を受けていただきます。人工関節は一生使っていただく関節ですので、定期観察は非常に重要です。調子の良し悪しに関わらず指定された時期には受診をお願いいたします。